俺の弟がこんなに可愛いわけがない

「男達の挽歌A BETTR TOMORROW」観た。原作は香港映画の名作、私は不勉強にしてオリジナルの方は未見なんだが、リメイクである本作はすげえ傑作だった。以下盛大にネタバレ含むし、そもそも舌足らずで観てなきゃわかんない文章なんで間に合うなら劇場に足を運んだうえで読むことを推奨。









生き別れた実の弟が大好きなお兄ちゃんヒョクが数年の曲折を経て弟チョルと再開するが、チョルからは恨まれていてもんもんとする。お兄ちゃんにはもう一人義理の弟ヨンチュンがいて、そっちも大切な弟なんだけど、ヨンチュンはそれ以上にお兄ちゃんのことを愛していてお兄ちゃんのことを思うあまり自分から身を引くことに。
お兄ちゃんはヒョクの為に足を洗おうと頑張るが、過去から逃げても過去は追いかけてくる。お兄ちゃんの昔の仲間の手でチョルの先輩は死にチョル自身も大怪我を負う。見舞いに来たお兄ちゃんにもう顔を見せるなとチョルは追い返す。仕方ないんで今度は寝てるチョルをそっと見舞いに来たお兄ちゃん、枕元に置いてた弟の警察手帳から仲睦まじかった頃の二人の写真を発見。「ラピュタは本当にあったし、弟に兄弟愛もあったんだ!」そう、チョルはツンデレのベリーハードモードだったのです。
お兄ちゃんは、弟が本当は自分を愛してくれていたことを知れただけで満足。攻略も難しいし、一人死地に赴こうとする義理の弟ルートに進みます。
自分とお兄ちゃんを切り捨てた組織にカチコミをかけるヨンチュンを間一髪のところで助けたヒョク。ヨンチュンを逃がし、単身、敵のボスを人質に取り、過去と蹴りをつけようとする。しかしチョルを人質に取られ形勢逆転、2対多数で銃撃戦が始まります。
二人のピンチに今度はヨンチュンが帰って来て加勢、激しい戦いの中ヨンチュンはチョルに言います「お前は俺なんかよりずっと兄貴に思われてる、なのにお前は…」その時ヨンチュンを貫く銃弾、お兄ちゃんへの愛を告げることなく彼は散ってしまいます。
銃撃再開、ヒョクはヨンチュンを撃った敵のボスを追い詰めるがチョルをかばい撃たれる、そこに駆けつける警官隊。警官としての職務と仇うちの狭間で苦しみ、チョルは兄の仇を討った後、兄の後をおいます。
男と男と男の、悲恋の物語でありました。

個人的にはヨンチュンがすごい好き。ああいう健気なヤツに俺は弱くて消失の時の長門ユキばりの報われなさと、切ないラストの散り際に涙して劇場を出る時は帽子を目深に被ったまま上げることができなかったです。
早くも今年のベスト映画「男たちの挽歌A BETTR TOMORROW」とベスト妹「イ・ヨンチュン」が一位で決定!妹じゃなくて弟だって?お兄ちゃんを思う気持ちに性別など問題であるものなのか?!